“オレオレ”に新手口 遠距離移動詐欺が増加 

県内の高齢者に息子などを名乗って電話をかけ、新幹線や特急で二百キロ以上離れた東京まで多額の現金を運ばせるオレオレ詐欺の被害が増え始めている。発生の認知件数はまだ四件(七月末現在)だが、これまで例のない“遠距離移動詐欺”とも言える新たな手口の犯行に、県警は警戒を強めている。

◆車内放送やポスターで警戒

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 「株で失敗した。会社の金に手を付けていたことがばれてクビになりそうだ。一千万円用意して」

 七月二十二日昼、長野市の七十代の無職女性宅に、長男をかたる男からこんな電話があった。男はこの前日にも、女性宅に電話をかけて、近況などを伝えていた。

 女性が二百万円を用意できると伝えると、男は「新幹線でJR上野駅まで来て」と指示。長男は首都圏在住ではないが、息子の一大事と信じ込んだ女性は、長野新幹線に飛び乗り東京に向かった。

 女性が上野に到着すると、男は、携帯電話で指示しながら、落ち合う場所を何度も変更。女性は、全く土地勘のない都内の路上を歩かされた揚げ句、代理を名乗る男に現金を渡してしまった。

 県警によると、県内の特殊詐欺被害は今年七月末までに九十一件発生。被害額は約五億一千四百万円と過去最悪のペースで推移している。

 息子などを名乗って現金をだまし取ろうとする不審電話の件数も、一~六月の計九十件が、七月の一カ月で百三十八件と急増している。

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 新たな手口によるオレオレ詐欺の発覚を受け、県警はJR東日本に協力を要請し、被害の拡大を防ごうと本腰を入れ始めた。

 東京に向かう長野新幹線と特急あずさの車内では八月から「現金を都内まで持参させる手口が増えている。持参している方は今すぐ家族に相談を」と放送を実施。今後、県内の主な駅の構内にポスターを張って注意を呼び掛ける方針だ。

日頃から連絡を密に

 もし明日、息子などを名乗る男から現金を要求する電話がかかってきたら-。県内で急増するオレオレ詐欺などの特殊詐欺被害。言葉巧みに現金をだまし取ろうとする犯人にどう対処したらいいのか。詐欺を見抜くポイントと被害に遭わないための対策を、県警生活安全企画課の西沢健地域安全推進室長(警視)に聞いた。

 -どうしてだまされてしまうか

 犯人グループは筋書きを用意している。「劇場型」と言われ、オレオレ詐欺の場合、息子をかたる男、会社の上司や弁護士など複数の登場人物がいるように感じさせ、信じ込ませる。また被害者の多くは独り暮らしの高齢者で話を聞いてしまうところに付け込んでくる

 -見抜くポイントは

 オレオレ詐欺の場合、百パーセントかかってくる電話番号が実際の息子さんの番号とは違う。犯人グループは近ごろ「不審電話がかかってくる」などと番号を変更したかのように装うが、違う番号の時は詐欺を疑い元から知っている番号にかけて確認してほしい

 -どんな対策が有効か

 留守番電話にすること。すぐに受話器を取らず、一呼吸置いて確認するだけでも被害に遭う確率は低くなる。また、家族同士で合言葉を決め、日頃から連絡を取り合うことも被害抑止には重要だ

(酒井博章、武藤周吉)

引用:http://www.chunichi.co.jp/article/nagano/20130808/CK2013080802000015.html

 

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